てもりやてもりや

視力と度数(D)の関係・視力検査の見方ガイド

公開日: 2026年6月22日

健康診断で測る「視力1.0」と、眼鏡の処方箋に書かれた「−2.50D」。どちらも目の状態を表しますが、意味も単位もまったく別物です。さらに研究で使われるlogMARや、英語圏のスネレン式(20/20)など、視力にはいくつもの表し方があります。この記事では、それぞれが何を表すのか、どう対応するのかを整理し、視力検査の見方と受診の目安までやさしく解説します。複数の表記を相互に変換したいときは、記事末尾の視力換算ツールが便利です。

「視力」と「度数」はそもそも別の指標

多くの人が混同しがちですが、視力と度数は測っているものが違います。

  • 視力(小数視力) — 「どこまで細かいものを見分けられるか」という結果を表す値。日本の健康診断ではこの小数表記(0.1〜2.0など)が使われます。
  • 度数(ジオプトリ:D) — 目の屈折のズレ(近視・遠視・乱視)を矯正するのに必要なレンズの強さを表す原因側の値。眼鏡やコンタクトの処方に使われます。

同じ「視力0.1」の人でも必要な度数は人によって異なり、視力から度数を一意に計算することはできません。年齢・乱視の有無・目の調節力などが影響するためです。正確な度数は眼科や眼鏡店での測定が必要です。

度数(D)の読み方 ― プラスとマイナス

処方箋の「SPH(球面度数)」欄に書かれる数値は、符号で矯正する屈折異常の種類を表します。

  • マイナス(−) — 近視を矯正する凹レンズ。手元は見えるが遠くがぼやける状態を補正します。
  • プラス(+) — 遠視・老眼を矯正する凸レンズ。

数値の絶対値が大きいほど屈折異常が強いことを意味します。近視の強さは、一般に−3.00Dまでを軽度、−3.00〜−6.00Dを中等度、−6.00D超を強度近視の目安とすることがありますが、分類の境界は資料によって異なります。「CYL(乱視度数)」「AXIS(乱視軸)」が併記されている場合は乱視の矯正も含まれます。

視力の3つの表し方 ― 小数・logMAR・スネレン

視力の表記は国や用途によって異なります。代表的な3つの対応のおおよその目安は次のとおりです(測定条件で差が出るため概算です)。

小数視力(日本)logMARスネレン(フィート)
2.0−0.320/10
1.00.020/20
0.50.320/40
0.20.720/100
0.11.020/200

小数視力は数値が大きいほどよく見えている状態を表します。logMARは逆に数値が小さい(マイナス方向)ほどよく見えており、等間隔で統計処理しやすいため研究・臨床試験で使われます。スネレン式は「検査距離/正常眼がその視標を読める距離」という分数で、20/20がおおむね小数視力1.0に相当します。

視力検査表(ランドルト環)の見方

日本の視力検査で使われる「C」のような形はランドルト環と呼ばれ、世界共通の視力指標です。リングの一部が欠けた向き(上下左右)を答えることで視力を測定します。

  • 環が小さくなるほど(下の段ほど)高い視力を意味します。
  • 切れ目の幅がどれだけ細かく見分けられるかで視力が決まります。
  • 検査は通常5m離れて行い、片目ずつ測定します。

なお、自宅のモニターやスマホで表示する簡易チェックは、画面サイズ・解像度・明るさ・距離で結果が大きく変わるため、あくまで目安です。正確な値は医療機関での検査で確認してください。

よくある質問

視力1.0は度数(D)でいうとどのくらいですか?
視力(小数視力)と眼鏡の度数(ジオプトリ:D)は別の指標で、視力から度数を一意に換算する式はありません。視力1.0は一般に「よく見えている」状態の目安で、必ずしも矯正(度数)を必要としません。また同じ視力の値でも、必要な度数はその人の屈折異常の度合い・年齢・乱視・調節力などによって異なります。正確な度数は眼科や眼鏡店での検査で測定する必要があります。
マイナスの度数(−2.00Dなど)は何を意味しますか?
度数のマイナス表記は近視を矯正する凹レンズ、プラス表記は遠視を矯正する凸レンズを表します。数値の絶対値が大きいほど屈折異常の度合いが強いことを意味します。一般に−3.00Dまでを軽度、−3.00〜−6.00Dを中等度、−6.00Dを超えると強度近視の目安とされることがありますが、分類の境界は資料によって異なります。
logMAR視力とは何ですか?小数視力とどう違いますか?
logMAR(ログマール)は視力を対数で表す方式で、研究や臨床試験で国際的に使われています。小数視力1.0がlogMAR 0.0、小数視力0.1がlogMAR 1.0に対応し、数値が小さいほど見えていることを意味します(小数視力とは増減の向きが逆)。等間隔で統計処理しやすいのが特徴です。日本の健康診断では主に小数視力が使われます。
スネレン視力(20/20など)は日本の視力でいうといくつですか?
スネレン視力は主に英語圏で使われる分数表記で、「検査距離/その視標を正常眼が読める距離」を表します。20/20(フィート)はおおむね小数視力1.0に相当し、20/40は約0.5、20/200は約0.1の目安です。ただし検査表や測定条件で差が出るため、あくまで概算の対応関係として捉えてください。
視力が下がってきたら何科を受診すればよいですか?
見えにくさを感じたら、まず眼科の受診をおすすめします。近視・遠視・乱視・老眼といった屈折異常だけでなく、白内障や緑内障、網膜の病気など治療が必要な原因が隠れていることもあるためです。急に視力が落ちた、視野の一部が欠ける、ものが歪んで見えるといった症状がある場合は、早めに眼科を受診してください。本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療に代わるものではありません。

参考・出典

本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療・医学的助言に代わるものではありません。気になる症状がある場合は医療機関にご相談ください。

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  • 視力換算 — 日本式視力とSPH(度数)/logMAR/スネレン式を相互変換